こんばんわ、かりんとです。夜中の更新です。途中で目が覚めてしまいまして。前にもこんなことを書いた記憶があります。歳をとると熟睡もままならないのです(´-ω-`)
土曜日の夜、時間を持て余していたので何となく観た映画です。映画館にあったポップを見たとき「ちょっと洒落たコメディかな?」と思い、興味が湧いたので観ることに。
評価:☆☆☆(五段階評価中)
この映画、実在の人物のお話なのですね。マダム・フローレンス・ジェンキンスは、1912~1944年に活躍したアメリカのソプラノ歌手です。wikipediaには「歌唱能力が完全に欠落していたことで有名」と書かれています。だけど当の本人は全く自覚がないの。それどころか「ワタシ、スゴイわ!天才じゃなくて?」ぐらいに思ってまして。そんな彼女を演じるのはメリル・ストリープ。アレ?この人、歌は上手じゃなかったっけ?
マダム・フローレンス・ジェンキンスは下手クソなのに人気があったそうです。映画では、壊滅的な音痴だけど彼女のチャーミングさに魅せられて応援したくなる、とのことですが。メリルの素晴らしいババア演技のせいなのか、チャーミングさはちっとも感じませんでした。ちょっとアタマの弱そうな、困った勘違いババアにしか見えなかったです。
(C)2016 Pathe Productions Limited. All Rights Reserved
そんな一流女優のメリルよりも、今回の主役はマダムの夫のシンクレア・ベイフィールドを演じたヒュー・グラントでしょう。ヒューがいいんです。お金持ちのマダムの財産目当てで結婚したように見えますが、妻のマダムのために奔走します。お金のチカラでマダムが気持ちよく歌える環境を作っていきます。マダムの耳に悪評が入ってこないように気を使ったりとか。でもさ、その金ってマダムの財産じゃなくて?
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夫のシンクレアには若い愛人がいます。でも、マダムのために頑張るのですよ。それが始めは笑いに繋がるのですが、次第に彼の頑張りがいじらしくなってきます。ちなみに映画にはないけど、マダムが死んだ後は愛人と結婚したそうで。コレはコレ、ソレはソレなんです(・ω・)
そう、愛するというのはこういうことじゃないかと。夫が妻を愛するというのはこういうことかと。たとえ他に愛人を作っていても、妻はキッチリと愛する。ラストで病床に伏せるマダムが見せる笑顔に対して、満面の笑顔を返すシンクレア。彼の笑顔に刻まれた深いシワがいいんです。妻への愛が強く感じられます。このような夫でありたいモノです。
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これは夫婦の物語です。特に既婚男性に観てほしいです。コメディですが、最後に熱いものが込み上げます。オレも良い夫になりたいです。深い映画でした。オススメです。