こんにちは、かりんとです。昨日のブログに星をつけてくれた方、ありがとうございます。
五段階評価だと、星四つの作品が多いような気がします。星一つの評価が少ないね。星一つは観るだけ時間の無駄という作品なのですが、製作レベルが上がっているのか、そこまでヒドイ作品は無くなってきているのではないでしょうか?
この映画、iTunesでレンタルして観た記憶があります。主演は森山未來。ヒロイン役はAKB48の前田敦子。まだこの頃はAKB48にいて、映画デビュー作品として話題になりましたね。監督は山下敦弘。この時点では全く聞いたことのない監督でした。
西村寛太の私小説を映画化したモノです。今回の映画化について、作者の西村寛太はアチコチで批判的なコメントを出してるんだよね。結構ボロカスに。何がそんなに不満なんだろう?と思ったら、単なるネガティヴキャンペーンだとか。話題作りなんだって。姑息だなぁ(;´Д`)
評価:☆☆☆☆(五段階評価中)
あんまり期待せずに観たのですが、結構面白かったです。なかなか良かったよ。楽しめました。
この映画の魅力は「こんなヤツ、いるいる」と感じさせるところだと思います。主人公の北町貫多は、家庭の事情があって大変そうだけど、やっぱり同情は出来ないクズ。貫多の友人の日下部正二は、優しくて良いヤツに見えるけど、他人への配慮に欠けるイヤなヤツ。貫多が恋心を寄せる櫻井康子は、普通そうに見えるけど、ちょっと不思議ちゃん。どれも近くにいそうなキャラです。
特に森山未來が演じる北町貫多のクズっぷりがいいです。顔つきからしてクズ臭がします。ああいう感じのクズ、いますよねー。オレのまわりにもいますよ、こういうタイプの。メチャクチャ迷惑かけるほどではないけど、あんまり絡みたくないはです。人が言い難いことをズバズバ言うタイプでもあるので面白いヤツでもあるのですが。映画の後半でサブカル臭のする日下部とその彼女をケチョンケチョンに貶すシーンは素晴らしかったです。
(C)2012「苦役列車」製作委員会
あとね、桜井康子を演じる前田敦子がとてもイイです。これが女優デビュー作じゃないかな?R15なのに、よく出演したモンです。そこら辺にいそうな、ちょっと変わった娘を上手に演じています。全然ウソくさくないんです。あーちゃん、とてもチャーミングでした。
(C)2012「苦役列車」製作委員会
映画終盤の貫多とのキスシーン?あたりの展開はステキすぎでした。前田敦子がアレをやるとは思いませんでした。でも、前田敦子じゃないとハマらない演出でしょう。
(C)2012「苦役列車」製作委員会
この後に、山下敦弘監督が前田敦子主演で『もらとりあむタマ子』という映画を作りましたが、それも「こんな娘、いるよね?」という感じの内容です。この類の映画を上手に作る監督なのでしょう。『もらとりあむタマ子』についても、どこかで語りたいと思っています。
今回の映画、原作小説とはかなり違うそうです。原作には女の子は出てこないとか。あと、小説の方は結構ヘヴィな内容だそうで。読んでないけどね。小説を読む前に観たほうが良さそうです。オレは楽しめましたよ。オススメです。