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今日のお題の映画は『人生フルーツ』です。2017年1月に公開された映画。ニュータウンの一角にある平屋で暮らす建築家夫婦を追ったドキュメンタリー映画です。
角川シネマ有楽町で観ました。連休中、東京へ遊びに行ってまして。東京はいいねぇ。映画館がたくさんあって。
お客さん、結構入っていましたね。もう上映から三ヶ月も経つのに。とても人気のある映画なのでしょう。オレがこの映画を知ったのは『東京ポッド許可局』で語られていたからです。楽しそうに語っているのを聞いてから、ずっと気になっていました。
地元では上映予定がなかったので、今回の東京旅行の際には必ず観てやろうと構えていましたよ。フフフ( ´∀`)
評価:☆☆☆☆☆(五段階評価中)
不思議な映画でした。建築家の津端修一さんと英子さんの生活を、ただ撮っただけの映画です。まぁ、ドキュメンタリーにするぐらいですから、フツーの人とはちょっと違った生活をしています。
(C)東海テレビ放送
二人は夫の修一さん自身が設計を任された名古屋近郊のベッドタウン、高蔵寺ニュータウンの一角にて暮らしています。当初、修一さんは「自然との調和を目指す住宅団地を作ろう!」としました。
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でも、当時は高度経済成長期の真っ只中。人口増加による住宅不足の問題もありました。なので、求められたのは「効率よく素早く作る」という部分ばかり。当初のマスタープランから大きくかけ離れたモノが出来上がってしまいます。
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修一さんは、そのニュータウンの土地300平米を購入し、平屋と雑木林を作りました。何故そんなことをしたのか?映画では語られてはなかったのですが、オレが思うには「僕の案は生かされなかったけど、ソレの小さい版を作ってみたよ。みんな、どう思う?」というアピールじゃないかと。
この映画が公開される前から、津端夫妻のことを書いた本が何冊も出ていました。
こうやって世間に届いて評価されたことで、修一さん的には見返してやったぞ!という気持ちがあったと思うんですよ。彼自身は、そんなことを絶対口にはしないでしょうが。
(C)東海テレビ放送
修一さんは天性のデザイナー気質の方だと思いました。そのデザインには確固たる信念が読み取れます。それは「どのようなすれば、人が気持ちよく、豊かな生活ができるのか?」という想い。それを考え抜いた結果が、二人の生活じゃないでしょうか?別に「丁寧な暮らし」や「ロハスな生き方」を目指しているワケでは無いんです。津端夫婦がデザインした生き方がそれらに似て見えるだけなのです。
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もう随分なお年になる津端修一さんに建築設計の依頼がやって来ます。依頼者はきっと「人が気持ちよく、豊かな生活できる」という想いを感じ取ったからでしょう。修一さんもいつでも仕事ができるよう準備をしていて、ビックリするぐらいに素早く依頼者への返答を行います。きっと「自分のデザインに込められた信念が理解される時が必ず来る!」と思っていたハズです。彼は建築設計だけでなく、色んな部分においても一流のデザイナーです。
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ただ、この映画のタイトルの『人生フルーツ』の意味がよくわからなかったです。「長く生きるほど、人生はより美しくなる」というセリフにかけて、時間をかけて美味しくなるフルーツを見立てたのでしょうか?あんまり上手じゃないなぁ(・ω・`)
(C)東海テレビ放送
映画を観終わった後、泣いている人が多かったですね。特にこのシーンが泣けた!という部分はなかったのですが。何か、目頭を熱くするモノを感じる映画でした。極力、予備知識なしで観に行った方がいいと思います。心がじんわり暖かくなる、素晴らしいドキュメンタリー映画でした。オススメです!