こんにちは、かりんとです。
今日のお題の映画は『チャッピー』です。2015年に公開された映画。『第9地区』『エリジウム』を手がけたニール・ブロムカンプが監督・脚本を務めるSFアクション映画になります。
映画館で見ました。ニール・ブロムガンプが監督・脚本。主演がシャールト・コプリーとwikipediaに書いてましたが、どこにいるのかわかりませんでした。チャッピーの声とモーションキャプチャーをやっていたのね。
(C)Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP
あと、インド人っぽい科学者は『スラムドック・ミリオネア』の主人公じゃなくて?今作ではヒュー・ジャックマンが悪役です。悪役のヒュー・ジャックマンは初めてみます。まぁ、ウルヴァリンも一歩間違えたら凶悪犯罪者になりますけどね。
(C)Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP
評価:☆☆☆(五段階評価中)
ノリというか、映画の手触りは『第9地区』や『エリジウム』とあまり変わりません。どっちかといえば『第9地区』に近いでしょうか?まあ、今までと同じく、かなりハチャメチャな映画ですがね。
(C)Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP
映画評論家の町山智浩さんが「これは子育て映画だ。」と言ってましたが、オレはホラー映画にも感じられました。物語終盤の、チャッピーが人間の意識を片っ端からノーパソ(しかもVAIO)を使って転送しようとするさまは、純粋なる狂気でしょう。
(C)Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP
この映画では、見た目とは違って哲学的な要素も感じ取れました。まず、魂はどこから来たのか?そして、その魂と肉体は分離しているモノなのか?「健全な魂は健全な肉体に宿る」の考え方だと、ロボットに魂が生まれるとは考えられません。人間の意識を片っ端から転送するあたり、肉体と魂は別物という考え方でしょう。哲学者デカルトが提示した二元論に沿った考え方になります。
(C)Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP
では、最初の質問の「魂はどこから来たのか?」の答えですが、オレは知識と教養と経験からであると思います。知識と教養と経験が魂を作り、その魂は入れ物(肉体であったり機械であったり)は問わない、と。そう考えると〝育てる〟ということがいかに重要であるか。そして、入れ物に縛られず魂そのものを理解する。それはつまり多様性を受け入れることに繋がっていくのではないでしょうか?
(C)Chappie - Photos By STEPHANIE BLOMKAMP
でも、監督はそこまで深く考えてはいないと思います。「道徳的にどーなの?」と思う部分がかなり多いですし。というか、よく考えてみると登場人物にマトモな人が一人もいません。最後にビヨークネタを持ってあたりは悪ふざけでしょう。単にやってみたかっただけな気がします。
まぁ、今までにない映画体験ではありましたね。それを味わいたいなら、オススメできます。ホント、毎回他にはない映画を作る監督です。ただ、ソレが肌に合うか合わないかは別ですが。こうやって文句を言いながらも、新作が出たら映画館へ見に行ってしまう監督でしょう。