かりんとの日記

主に映画について、たまに戯言をダラリと書きます。

ダンケルク

 こんにちは、かりんとです。

 今日のお題の映画は『ダンケルク』です。2017年9月に公開された映画。第二次世界大戦に起きたダンケルク大撤退について映画化した作品です。

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 映画館で観ました。それもTOHOシネマズ新宿にて。IMAXがあったので、そちらで鑑賞。IMAX3Dではなかったです。フツーのIMAXでした。

 監督はクリストファー・ノーラン。『バットマン』三部作の監督ですね。他の作品でオレが観ているのは『プレステージ』『インセプション』あたり。たしか『プレステージ』は荒木飛呂彦先生の書下ろしイラストステッカーが公開初日にプレゼントされたとか。あれは映画館で観れなかったんだよなぁ。超欲しかった(ノωT)

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 主演はトム・ハーディ、フィン・ホワイトヘッドなど。主演といっても、この映画は芯となる主役がいないのですよ。それがこの映画の特異な部分でして。そこらはまた後ほど語ります。

評価:☆☆☆(五段階評価中)

 内容はさておき、IMAXは迫力満点でしたね。スクリーンが超広いの。音響もね、凄かったですよ。着ている服が震えているのがわかるぐらいの大音量でした。アレはいいね。素晴らしかったです(*´∀`)

 ただね、映画全体のバランスとしては、かなりどうかと思います。さっきホメた音響もね、たしかに大迫力でしたよ。でも、BGMに混ざった秒針の音はちょっと。アレは緊張感を出すための演出ですよね?最初は緊張感を味わえたけど、何度も聞くうちにウザくなってきました。いいアイデアだと思いますが、使い過ぎはクドイですよ

 それと、物語は三つの時間軸が絡まり合いながら進むのですが、今がいつで今はどこにいるのか、よくわからないのですよ。特にダンケルクでまごまごしていた若い兵士の時間軸がわかりづらいです。アレで一週間経っているの?

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(C)2017 Warner Bros. All Rights Reserved.

 で、先ほど「三つの時間軸が絡まり合う」と書きましたが、その時間軸ごとに中心となる人物がいます。でも、彼らが主役っぽい活躍をするワケでもなく。全然パッとしないの。映画を引っ張っていく芯になるキャラがいないのです。まぁ、戦闘機のパイロットのトム・ハーディが頑張っていたけど、空中戦もハデさのないモノだったので印象薄めだし。ここらはノーラン監督の<CGイヤイヤ病>が邪魔していると思います。リアル戦闘機を三機用意するよりも、CG使ってたくさん戦闘機出して緊迫感のあるドッグファイトを見せたほうがよかったんじゃね?

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(C)2017 Warner Bros. All Rights Reserved.

 あとね、この映画、めっちゃセリフが少ないです。会話も少ないし、説明ゼリフもほとんどなし。「見りゃわかるだろ?」とばかりのセリフの少なさ。まぁ、セリフが少ないからと言って、内容が全然わからないってコトもないけどサ。ただ、コレのおかげで尚更キャラに感情移入ができないのですよ。てか、またトム・ハーディがセリフないじゃん。喋るとバカがバレるの?彼が本当にいい役者かどうか、この映画でもわからずじまい(´-ω-`)

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(C)2017 Warner Bros. All Rights Reserved.

 思うに、監督のクリストファー・ノーランの考えた設定を優先しすぎたから、こうなったんじゃないかと。「ダンケルクから脱出できるかどうかの緊張感」「それを三つの時間軸で表現」「CGを極力使わないリアリティのある迫力ある映像」という、これらの要素をギチギチと煮詰めていった結果、このような映画が出来たのでしょう。煮詰まりすぎて味が濃ゆいのですが。もうちょっと、こう、豊かな味わいの映画は作れなかったの?

 とにかくね、迫力は最高にありましたよ。IMAXで観る映画ですね。4DXもステキそう。でも、2Dで観る映画じゃないですね。IMAXで観れる環境でなければ、無理して観る映画じゃないです。IMAXじゃなかったら、星一つになっていたかも。

 まぁ、「ダンケルクの戦い」という、素材自体は興味のそそられるモノでしたね。だから、あと4~5年ぐらいしたら、もっとクセのない監督が同じ題材で見やすい映画を作ってくれそうなので、そこまでガマンするのもアリだと思います(;´∀`)