こんにちは、かりんとです。2月3日のブログに星を付けてくれた方、ありがとうございます。
今日のお題の映画は『デトロイト』です。2018年1月に公開された映画。1967年に起きたデトロイト暴動の最中に殺人にまで発展した、白人警官による黒人たちへの不当な尋問の様子を描いた実録映画です。
映画館で観ました。2月1日の映画の日に。お客さんは少なめ。夕方の上映だったからもっといるかと思ったけど。地味に女性客のほうが多かったような。
キャスリン・ビグロー監督作品です。『ハート・ロッカー』や『ゼロ・ダーク・サーティー』で有名になった女性監督。どちらも観たけど、まぁ、良かったです。でも、どちらかといえば、先ほど挙げた二作品よりもだいぶ前に撮った『ハートブルー』のほうが好きだなぁ。
ハートブルー アドバンスト・コレクターズ・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
- 発売日: 2006/11/02
- メディア: DVD
- 購入: 4人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
飛行機からのノーパラシュートダイブと、キアヌと『ゴースト』の幽霊彼氏役が醸し出すBL的な雰囲気が印象に残った映画でした。今思えば、『ハート・ロッカー』でも爆弾処理班に所属する主人公とその仲間が、裸になってお互いの腹筋をしばき合うという甘噛みプレイみたいなのがありました。そーいうのが好きな監督さんなのね。
この映画、デトロイト暴動の最中にアルジェ・モーテルで起きた黒人男性三名が警官らによって殺害される事件を題材にしています。実際にその場にいた人たちにインタビューをし、当時の状況を再現するために撮影現場に来てもらってアドバイスをしてもらったそうです。
なので、事件当時の状況を想像ではなくリアルに再現しています。でも、協力してくれた方もイヤな思い出を掘り起こすことになるから辛かったでしょうねぇ(´・ω・`)
評価:☆☆☆☆(五段階評価中)
面白かった、というよりも興味深かった、という感想になりますね。
(C)2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
なぜ、キャスリン・ビグロー監督がこのような映画を撮ろうと思ったのか?この映画で描かれているような出来事、つまり警官による黒人被疑者の殺害が現在もたびたび起こっています。今も昔もあんまり変わっていないのです。それってどうなのよ?ということで、この映画を撮ったそうです。
(C)2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
あと、デトロイト暴動から50年経った節目の年ということもあったそうで。永井豪画業50周年記念企画と同じノリだったらイヤですけど。まぁ、ソレはないか(´-ω-`)
この映画、ドキュメンタリータッチで描かれているのですよ。『ハート・ロッカー』も『ゼロ・ダーク・サーティー』もそんな感じ。以前、『ハドソン川の奇跡』を観たときにも書きましたが、すんごく質のいい『世界仰天ニュース』を見たような気分でもあるのですよ。
ただ、『ハドソン川の奇跡』のほうがもっとドラマ性があるように感じました。『ハート・ロッカー』も『ゼロ・ダーク・サーティー』と比べても、そう感じましたね。たぶん、登場人物が多すぎて、核となる人物が定まっていないからだと思います。ハッキリと<主人公>と言える核となる人物を定めないほうが実録映画としてのリアリティが増すのはわかりますが、そのおかげでドラマ性が希釈されてしまったような。ここらは「どっちを取る?」というコトになりますから、仕方がないですがね。
なので、「面白い映画を観た」「いい映画を観た」というよりも、学校の授業で流された映像がとても興味深かったという感触のほうに近いです。知らなかった色んなコトが学べてよかった!という感じ。それは映画ではなく教材では?そうなると、コレっていい映画という評価をしてもいいモンかしら?うん、面倒くさいことを書いてスミマセン(´・ω・`)
(C)2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
今作に出てくるジョン・ボイエガが、理性的で落ち着きのある警備員を演じています。デンゼル・ワシントンばりの落ち着いた良い演技です。
(C)2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
新しいスター・ウォーズでは前職の知識をひけらかすだけの役立たずなのに。パシフィック・リムの続編の主人公も演じるんだよね?若いのに振り幅が広いなぁ。
今作はキャスリン・ビグロー監督による「過去に行われた惨劇が、現在も平然と行われている。」ことに対する警鐘なのでしょう。今のアメリカの現状を知ることができる、とてもよい作品だと思います。
(C)2017 SHEPARD DOG, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
うーん、やっぱり「とてもいい映画」という表現はしっくりこないなぁ。でも、興味がある方は、ぜひ観てほしい映画です。重たい内容ですが、心に深く残る映画でした。オススメです!