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今日のお題の映画は『ウォーリアー』です。日本では劇場公開されなかった、いわゆるDVDスルーされた作品です。総合格闘技をテーマとしたスポーツドラマ映画です。
ブルーレイで観ました。この映画、日本では劇場未公開ですが、すんごくイイという噂を聞きましてソフトを購入しました。アメリカでは評論家から絶賛された作品のに、何で日本ではスルーなんだろう?まぁ、日本では総合格闘技は例のプライドの件からすっかり下火になっちゃったからねぇ。
監督はギャヴィン・オコナー。主演はジョエル・エガートンとトム・ハーディー。あとニック・ノルティも出てまして、彼はアカデミー賞の助演男優賞にもノミネートされていたとか。でも、三人ともイマイチ華のない役者なのですが。DVDスルーになったのはここらが原因かもね(´-ω-`)
『マッドマックス 怒りのデスロード』で主人公を演じたトム・ハーディが出ているということで、この作品が注目されたところもあります。でも、今作といいマッドマックスといいダークナイト・ライジングといい、どれもあまりセリフがないのですが。どのキャラもあまり喋らないのですよ。トム・ハーディが実力派俳優と評価されるけど、どーいう基準で評価しているのだろう?
評価:☆☆☆☆(五段階評価中)
面白かったです。試合のシーンは、なかなか迫力がありました。こーいうのは映画館で味あわなきゃ。DVDスルーをしたのは勿体無いですよ。誰だよ、決めたヤツは。責任者を呼んでこい!
(C)2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.
この映画は最初に挙げた三人の男を中心に物語が進みます。アル中の親父のニック・ノルティ、元総合格闘技家で今は高校教師のジョエル・エガートン、元海兵隊でイラクに派遣されていたトム・ハーディ。三人とも心に何かを抱いています。誰を主人公に捉えて見ても物語は成立します。オレは高校教師のジョエル・エガートンに感情移入できたかな?オレも同じく長男だし。子供はいないけど、同じように家庭を持つ身ですし。
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先ほどジョエル・エガートンが長男の役だと書きましたが、弟は誰かというとトム・ハーディ。物語の終盤、二人は闘うこととなります。リング上での兄弟ゲンカです。というが、本当に兄弟ゲンカなのですよ。殴りあいながらも、哀愁が感じられたり、どこかイチャイチャしているようなところが見えたりします。監督のキャヴィン・オコナーが最近撮った『ザ・コンサルタント』でも、終盤に兄弟ゲンカがありましたね。監督がそーいうの好きなのね。
試合シーンは迫力ありましたね。どうやら、ジョエル・エガートンとトム・ハーディ以外の選手は実際の総合格闘家かそれに近いアスリートだそうです。ヒョードルみたいなのはどっかで見た顔だなぁ、と思ったらカート・アングルでした。かなりビックリです。
ドラマシーンではセリフは少ないのですが、その中でしっかりと親子の絆を見せてくれます。ニック・ノルティが良かったね。息子と仲良くなりたいのだれど、何か空回りして息子に引かれている感が切なかったです。うん、親父と息子のああいう空気感、ありますよね。
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試合シーンもドラマも良くて、とてもいい映画だと思います。ただね、試合シーンにオレは文句を言いたい部分が。空手という立ち技格闘技をやっていて、総合格闘技にも興味があったオレとして、見過ごせない部分がいくつかあります。
立ち技のシーンはいいんですよ。問題は関節技の攻防ですね。みんな簡単に腕を取られすぎ。ジョエル・エガートンとヒョードルみたいなヤツの試合ではヒョードルがマウントパンチから腕を取られるシーンがありますが、とてもぎこちないのです。しかも、相手はサンボ王者なのに裏膝十字固めを極めてしまうし。ここらの関節技の動きもぎこちないです。だいたい、総合格闘技で足関節を決めるのって難しいですよ。逃げられやすいから。それをサンボ王者に極めてしまうなんてムチャクチャです。
試合をトム・ハーディvsヒョードルみたいなヤツにして殴り合いで試合を組み立てたら、もっと説得力のある内容になっていたでしょう。まぁ、立ち技って短時間でみっちり練習すれば、そこそこ見栄えのいい動きができると思います。でも関節技は柔術経験者でもないと、キレイな動きはなかなかできないでしょう。ここらのシーンは格闘家に代役してもらって、あとからCGをうまく使って誤魔化したほうが良かったと思うんですけどねぇ。
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スポーツドラマ映画としては、かなりデキのいい作品だと思います。フツーに興奮できて楽しめる映画ですよ。総合格闘技オタクでない限り、安心して見れる作品でしょう。オススメですよ。